この映画に興味を持ったきっかけは、以前に観た映画、The Syrian Bride / シリアの花嫁 で気になった女優ヒアム・アッパスが出演していることを知ったから。 ニューヨークを舞台に、現代の孤独な中年男性の生活に起こる変化を、移民、不法滞在、異文化への交流を通じて描かれている。メインの登場人物は4人。中年アメリカ人男性と、シリア人の若者とそのアフリカ人彼女、シリア人の若者の母親。とてもニューヨークらしい題材で、共感できる部分もたくさんあった。不公平なことばかりな母国を出て、自分らしく生きるために外国に行かなくてはならないということは、なんて大変なことなんだろう。私には全く未知な感覚で、そういう人たちの持つ強さはには、太刀打ちできないものを感じる。そして、この街にはそういう人がたくさんいる。 年齢に関係なく、誰もが自分らしく生きたいという願望を持ち、それが何かを発見することは幸せなことで、それを実践できることはさらに幸せなことだと思った。 映画を観た後のちょっとした発見として、私はもう若者ではなく、中年と呼ぶにはちょっと早い年齢で、中途半端な年齢にいることを自覚した。若者の気持ちの動きも分かるし、中年の心情もちょっとは想像できる。もっと若い時にこのての映画を観ていたら、全く違った感想だったと思う。年齢を重ねることは奥が深いわ。 映画のタイトルの訪問者は、誰のことを指しているんだろう。4人の誰もが訪問者になり得ると思う。中年男性は異文化への訪問者。若いカップルと母親はアメリカへの訪問者、もしくは、中年男性の孤独な生活への訪問者。もしかしたら、全ての人を指している、そんな映画なのかもしれない。 ラストは切ない感じで終わり、いい映画だったなぁ、という感想です。 monaの勝手な好き嫌い度 ★★★★★☆
by monastyle
| 2009-02-13 04:39
| エンターテイメント
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