アメリカで出産する人は見ておいた方がいいドキュメンタリー、The Business of Being Born。まあ、見たところでどうこう出来ることも少ないけれど、現状を知っておくことは大事だと思った。病院や医療保険のビジネス化によるゆがんだ医療の現状がみられる。 最初の問題提起は、先進国であるアメリカがなぜ出産時の新生児の死亡率が非常に高いのか、帝王切開をする割合が47%という数字は普通ではないのではないか、といったところから。そんなことは全然知らなかった無知な私。しょっぱなからおののいてしまいました。しかもドキュメンタリーの舞台はニューヨーク。これは身近に感じないわけがありません。違う人種が多いことや、ハイリスク出産の割合が高いアメリカなので、そういったことも理由になるといえばなるけれど、医療の最先端をいくアメリカがなぜ?と本当に不思議。 30年代頃からの、アメリカの産科医療の歴史が簡単に紹介されているのも興味深かった。胎児を診察するのにレントゲンが普通に使用されていた時期もあり、癌に犯された子供が増えることによって、胎児へのレントゲンによる害が発見されたという恐ろしい事実。何事も新しいものは、「害がない」と言われていても人体実験されているようなものなんだと思った。出産時の促進剤や無痛分娩の薬なども考えもの。 60年代におこった「自宅出産/自然分娩」のムーブメントがヒッピーの間から起こったことだということも興味深い事実。そして何となく納得。ドキュメンタリーに出演している助産婦さん達は、皆さんそんな雰囲気の方々だし、私の助産婦さんをみても、とっても気さくでオープンマインドな人だもの。日本の「助産婦さん」というイメージとは随分違うと感じた。 ここでは病院での医師による出産=促進剤の使用、無痛分娩、長引くようなら帝王切開(選択の一つとされても、医者に赤ん坊の為と言われれば誰もが同意するようなもの)、といった出産と、自宅での助産婦による自然分娩を比較検証している。どちらも陣痛から出産までの経緯がよく分かり、とても勉強になった。個人的には赤ちゃんが出てくる映像をボカシなしで見る必要性はないと思ったけれど、全体の流れからみると、絶えられない程ではなかった。 私は助産婦さんと病院で出産することを選んだけれど、万万が一、何か不具合が起こって帝王切開になった場合でも、助産婦さんは付き添ってくれ(手術は医師によるものなので)、精神的なサポートをしてくれるということなので、とても安心した。 ドキュメンタリーを見終わった後は、出産への心の準備がかなり出来た気がする。monは実際の分娩が映像化されているのを見るのは悪趣味だといって見なかったけれど、内容を話してあげたら興味がわいたようだ。でも、出産は女性によるものなので、私がお勉強しておいて心構えを整えておけば十分かな、とも思う。
by monastyle
| 2009-12-06 09:02
| エンターテイメント
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